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随筆:藝文会のセミナーにてリリックに挑戦

2018/4/21sa 国際藝術文化協会 の半年に一度の会合へ参加。この会合では毎度様々な分野の専門家の皆様が持ち回りで講話をして下さる。文字通り様々で、今回はなんと

「RAP」

ラップと言えば

ラップと聞いて頭に描いたのはエミネム。このジャンルを全く聞かない私でも胸を揺さぶるものが当時あって強烈に刻まれた。氏の自伝的映画『8 Mile』は当時話題になったのでご覧になった方も多いかもしれない。ラストシーンを美輪明宏さんが絶賛。その以後、私はラップと聞くとライムスター宇多丸さんが頭に浮かぶ。彼の映画評が好きで間接的に「ラップ」というワードがいつも頭にあった。韻を踏むというのが基本にあるというのは番組の中で度々出ていたので知ってはいた。体感がなくピンと来なかった。もう一つ、これを言うとこのジャンルでは嫌がる人がいるようですが、私の世代で忘れられない方 EAST END×YURI (イーストエンドゆり)である。色々な思いがあるとは思いますが、彼女らが少なからず「ラップ」という言葉を世間に認知させた業績は大きいと思います。CD持ってます。(*´ω`*)カラオケで歌ったなぁ~

リリックをつくる

セミナーではラップの歴史的背景や、HIP-HOPについて概要を簡潔に話が聞けて実に興味深い。ラップでの用語を幾つか説明いただき、話は直ぐに「今日はリリックをそれぞれ作りましょう」となる。リリックとは詩のことを指すとのこと。セミナーの前に代表の野尻泰煌さんから、「藝文会で出展する作品は乱声表示を望む」との話があったことから、少なからず何かしらの感動があったことを書くべきだろうと考え、自分の中を弄る。弄ること15分。「命の時間」が浮かぶ。昨年からずっと頭にあり離れることがない言葉。これが今最も胸にある言葉ではなかろうかと表題を決める。書き始めるも、師より「表現は象徴性が高い方がいい」という指導から生っぽい「命の時間」という表現はやめることに。「命の時間」>「時間」>「タイム」と最終的に「タイム」とする。同じ背景でも「タイム」だとかなり軽くなる。言葉選びの重要性を感じる。

韻を踏んでみる

講話が凄くわかりやすかったお陰で、なんとなく理解出来る。漢詩の平仄のように硬く考えすぎていたようだ。個人的に印象に残った専門用語は「フロー=カッコよく聞こえ耳に残るフレーズ」。ラジオで時々聞く、「パンチライン」の意味も判明しスッキリする。聞くとはなしに聞こえてくるラップで、心地よいものと全くそうでないものの差が天と地ほどにあるなぁと感じていたが、このフローの差なのだと自分なりに理解する。指導のお陰でこの手のことが物凄く苦手な私でも辛うじて着手出来る。要点が簡潔でいい。

  • 8行ぐらいあれば歌える
  • 2箇所は韻を踏む

とにかく8行を目指す。時間ということから直ぐに浮かんだ言葉「少年老い易く学成り難」を足がかりにリリックを作っていくことに。振り返って思うのは、中途半端に、朧げに、ラップが頭にあったせいで逆に囚われてしまったと実感。その姿は私そものので、参加者のリリックを読み、それは鮮明に浮き上がった。皆それぞれ個性的で人生や人となりが出ており実に囚われのない自由なものが多かった。100人100通りの表現があるという師の言葉が去来し一人頷く。フローが頭にあったものの、結果はならず。(;´∀`) 生来の性分を改めて知る結果に。意図としては音楽である以上は耳に聞こえのよい音選びがキーだと思ったものの、気づいたら意味合いを主軸に選んでいた。「何をやっても結局は自分だから」という師の言葉が思い出される。

「タイム」

詩:松里鳳煌

少年老い易く学成り難し

命短し恋せよ乙女

才能 I know 優 know We Know

皆等しく時間はあるのう

なのに気づけば時間がないのう

焦る気持ちで光陰矢の如し

動けばいい

動くだけでいい

動かせばいい

命尽きるまで

ただそれだけ

講師の寸評をいただけ、最後に「時間の形」をつけるともっと良いと歌っていただける。なるほど収まりがよくなる。こうして読み返してみると改めて苦悩が伺える。我ながら考え過ぎなのだろうが、良くも悪くも性分のようだ。楽しませていただく。

 

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